商談がうまくいく人は、資料より先に何を聞いているのか?
商談がうまくいく人が最初にしていること
結論から言うと、提案が刺さるかどうかは、話す技術より先に「どれだけ相手の困りごとを聞けているか」で決まる。資料の作り込みに時間をかける前に、まずそこに時間を使えているかを見直す価値がある。
営業や企画の現場では、つい資料のクオリティや話す順番に意識が向きがちだ。けれど、相手が本当に困っていることを的確に聞けていなければ、どれだけきれいな資料でも「良い提案」にはならない。以前書いた「伝わる提案書」の記事でも、結論を先に置く型の効果に触れたが、その結論が生きるのは、相手の困りごとにちゃんと刺さっている場合に限られる。話す順番より、聞く精度がその手前にあるということだ。
なぜ「聞く」が「話す」より提案を強くするのか
「聞く」を軽視しがちなのは、聞くことが「待つ」時間に見えるからだと思う。でも実際は、良い聞き方は明らかに技術で、相手の言葉の奥にある本音や制約条件を拾いにいく積極的な行為だ。売り込みたい気持ちが先に立つと、この「拾いにいく」姿勢が消えて、相手も無意識にガードを固くする。自分が受け取って嫌な売り込みは、たいてい十分に聞かれる前に話が始まっているものだと思う。
今日からできる、聞き方のちょっとした工夫
今日からできる工夫はシンプルだ。商談の冒頭で「今、一番困っていることは何ですか」と一つだけ聞いてみる。答えが漠然としていたら、すぐに提案を挟まず、もう一段「具体的にはどんな場面で困りますか」と聞き返す。この往復を一つ増やすだけで、提案の的の大きさが変わってくる。焦って話し始めるより、この一往復を待てるかどうかが、実は一番の差になると感じている。
まとめ
- 商談は資料の完成度よりヒアリングの精度で決まる場面が多い
- 困りごとを聞けていない提案は、型が良くても刺さらない
- 聞く工夫は「一つだけ聞く」「漠然とした答えはもう一段深掘りする」の二つで十分始められる
真剣に、緩く、楽しむ。ヒアリングを丁寧にすることも、その延長線上にあるんだと思う。