豆腐の「にがり」で味が変わるのはなぜ?凝固剤の違いを知る
豆腐の味は「にがり」で決まるって本当?
結論から言うと、豆腐の味を決めるのは大豆の質だけでなく、「にがり」を含む凝固剤の種類です。同じ大豆・同じ製法でも、使う凝固剤が変われば舌触りも風味もまったくの別物になります。

にがり以外にも凝固剤があるって知っていますか?
豆腐づくりに使える凝固剤は食品衛生法で数種類に限られていて、代表格が塩化マグネシウム(にがり)と硫酸カルシウムです。にがりは海水由来のミネラルを多く含み大豆本来の風味を引き立てますが、凝固の反応が速いぶん扱いには職人の勘が必要になります。硫酸カルシウムは水に溶けにくく反応がゆっくりな分、均一に固まりやすくなめらかで弾力のある舌触りに仕上がります。機械で大量生産する豆腐には、扱いやすいグルコノデルタラクトンが選ばれることも多いようです。
現場を歩いて気づいた、こだわりの正体
豆腐ブランドを立ち上げたくて、大阪の豆腐店を食べ歩き、にがりを扱う商社を訪ね、豆腐工場で約2ヶ月ほど現場に立たせてもらったことがあります。そこで痛感したのは、凝固剤ひとつ選ぶだけでも「どんな豆腐を届けたいか」という店主の哲学がにじみ出るということでした。数値やレシピだけでは説明しきれない部分に、本当のこだわりは宿っています。職人の技へのこだわりという意味では、以前の堺打刃物の記事でも近いことを書きました。プロモーションの企画営業の仕事をしていても、良い提案ほど現場感が宿っていると感じます。akiokatatsuya.comでは、こうした現場で気づいたことをこれからも書き残していくつもりです。
まとめ
- 豆腐の味を決めるのは大豆だけでなく、にがり(塩化マグネシウム)や硫酸カルシウムなど凝固剤の種類
- にがりは風味重視、硫酸カルシウムは口当たり重視というように、それぞれ得意分野が違う
- 凝固剤の選び方には作り手の哲学が表れる。豆腐を選ぶときは使用凝固剤を見てみると面白い
凝固剤ひとつにも真剣に向き合いながら、選ぶ楽しさは肩の力を抜いて味わう。それくらいの距離感が、案外いちばん続けやすいのかもしれません。真剣に、緩く、楽しむ。