「大豆自給率7%」の国で、豆腐ブランドをつくるということ

豆腐ブランドを立ち上げたいと言い続けて、気づけば大阪じゅうの豆腐店を食べ歩き、にがり商社を訪ね、豆腐工場で約2ヶ月ほど現場に立たせてもらった。今回は、その中で見えてきた「豆腐という食品の本質」について書いてみたい。

豆腐屋を巡って気づいた、当たり前の凄み

大阪の豆腐店を何軒も回り、にがり商社の話を聞き、工場の現場に立って感じたのは、派手な技術より「同じものを毎日同じように仕上げる」ことの難しさだった。気温や湿度、大豆のロットが変わるたびに、職人は水加減や凝固のタイミングを微調整している。マニュアル化しきれない勘こそが、豆腐という食品の正体なのだと知った。

「国産大豆7%」という数字が教えてくれること

農林水産省の資料によると、大豆の自給率はわずか7%にとどまる。一方で国産大豆はそのほぼ全量が豆腐・納豆・煮豆など食品向けに使われており、豆腐は数少ない「国産大豆の受け皿」になっている。この数字を知ってから、自分がつくろうとしているブランドは、単なる商品ではなく、細い供給網を支える一票のようなものだと思うようになった。

真剣に選び、緩く届ける

にがり商社を訪ねて感じたのは、原料選びは真剣勝負だということ。ただし、それをお客様に届ける瞬間まで肩肘張っていては、豆腐本来のやさしさが伝わらない。原料と製法には妥協せず、届け方や伝え方はできるだけ肩の力を抜く。この振れ幅こそが、自分なりのブランドの輪郭になりつつある。

大豆と向き合う日々も、結局のところ「真剣に、緩く、楽しむ。」の実践なのだと思う。

参考文献

  • 昔から日本人は大豆を食べているのに自給率が低い理由を教えてください:農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/heya/kodomo_sodan/0308/05.html
  • 国産大豆の需要動向について(令和7年8月7日)農林水産省農産局穀物課 https://www.maff.go.jp/hokuriku/seisan/daizu/attach/pdf/r7daizukaigi-2.pdf
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