デニムの裾上げ、「チェーンステッチ」が選ばれる理由とは?
チェーンステッチとは何か?裾に使われる理由
結論から言うと、チェーンステッチは糸を鎖状に絡めて縫う特殊な縫い方で、洗濯や着用を重ねるうちに裾がわずかに波打つ「アタリ」と呼ばれる表情が生まれるため、デニム愛好家に選ばれ続けている。通常のミシン(本縫い)は縫い目が平らで丈夫だが、チェーンステッチ特有の「育つ」表情は出ない。

なぜ裾に「アタリ」のような表情が出るのか
チェーンステッチに使われる糸は綿糸が多く、縫い目自体に伸縮性がある。そのため糸がデニムと一緒に縮み、独特のねじれた色落ちが現れる。履きこむほど・洗いこむほど立体感のあるアタリが現れるのが、チェーンステッチ最大の魅力だと思う。岡山県児島の縫製現場を見ていても、古いユニオンスペシャルのミシンを丁寧に整備しながら使い続ける職人の姿に、モノづくりの本質を見た気がする。
裾上げを選ぶなら、何を基準にすればいいか
チェーンステッチは本縫いより手間とコストがかかり、糸代を引くと裾がすべてほどけるリスクもある。だからこそ、「丈夫さ重視」の人には本縫い、「履きこみの変化を楽しみたい」人にはチェーンステッチと、目的に合わせて選ぶのがいい。プロモーションの仕事をしていると、商品の機能だけでなく「時間とともにどう変化するか」という視点を追加するだけで、選び方が一気に自分ごとになると実感する。
まとめ
- チェーンステッチは鎖状に糸を絡める縫い方で、独特の「アタリ」を生む
- 本縫いより手間はかかるが、履くほど味が育つ
- 裾上げは、丈夫さか変化を楽しむかで選ぶと満足度が高い
小さな縫い目一つにも、作り手の思想が宿る。その見えにくさを知るほど、モノ選びは楽しくなる。
参考文献
JOURNEY FACTORY「チェーンステッチとは ―裾上げ編―」 → https://journey-factory.com/2021/03/19/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%83%E3%83%81%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%80%80-%E8%A3%BE%E4%B8%8A%E3%81%92%E7%B7%A8/
BOBSON JAPAN「ジーンズの裾上げ「チェーンステッチ」「シングルステッチ」どちらがいい?」 → https://bobson-japan.com/blogs/blog/66